お知らせ
頚肩腕症候群について
頚肩腕症候群は普段聞き慣れない言葉かもしれませんが、仕事や運動など、よく体を使う人であれば罹患する可能性が高い症状の一つです。
頚肩腕症候群とはその名の通り、首から肩、肩甲骨周辺、腕にかけてコリや痛み、だるさが生じ、病院で検査を受けても、どこも異常がない場合にこの名前がつけられます。
主な原因は筋肉の酷使によることが多く、首であれば頭半棘筋、後頭下筋、頭・頸板状筋、斜角筋、胸鎖乳突筋が、肩部は僧帽筋、肩甲挙筋が、肩甲骨周辺は菱形筋、棘下筋などが疲労することによって過緊張をひきおこし、コリや痛み、腕への放散痛があらわれます。
首肩の筋肉の過緊張による影響
・頭痛
頸椎からは頭の知覚神経である大後頭神経や小後頭神経がでていて、首の筋肉の疲労によって過緊張を起こすことで、これらの神経を圧迫し、頭痛が生じます。この頭痛は緊張型頭痛といい、頭痛の約9割を占めます。特に筋疲労が出る夕方あたりから出現することが多く、後頭部や側頭部が締め付けられるような痛みがあらわれます。
・腕のだるさや痺れ、手の冷感
腕の神経や血管は頸椎から出て腕の方まで走行しているため、首の筋肉である斜角筋などの過緊張によって神経や血管が圧迫を受けると、腕のだるさやしびれが生じたり、手が冷たく感じられます。
・自律神経の乱れ
首には脳へ走る椎骨動脈があり、その椎骨動脈の周りには自律神経である交感神経が覆っています。首の筋緊張がこの交感神経を刺激すると、めまいやふらつきが現れます。また強い肩こり感によるストレスで自律神経が乱れることもあり、その場合、悪心嘔吐などの自律神経症状がでてきます。
以前「肩こり」のところでもお伝えしましたように、頭が前に傾けば傾くほど、あるいはアゴが前に出れば出る程、首肩周辺の筋肉にかかる負担は大きくなります。長時間の座位姿勢は徐々に姿勢が崩れていきやすいため、頭や腕を支える筋肉には負担が大きくのしかかります。
長期にわたって首肩のコリや痛み、腕のだるさを感じている場合、姿勢が崩れていたり筋力や筋の柔軟性が低下している可能性もありますので、筋緊張を除去するだけではなく、軽度の筋力トレーニングや柔軟運動も行っていく必要があります。
肩こり感が強い、腕にしびれやだるさがある、鎮痛剤を飲まずにはいられない、このように体の不調を抱えている方はお気軽にご相談ください。